花粉症でお悩みの方が多いですが、そんな中、DR.C医薬株式会社から発売された「花粉を水に変えるマスク」という製品が物議を醸しています。

そのインパクトのある製品名と市川海老蔵さんを起用したCMを一度は目にしたことがある人も多いのではないでしょうか?

花粉を水に変えることで花粉症を予防・改善することができるというマスクだということで、花粉症に悩んでいる人たちが我先にと購入しているようですが、その一方でそんな効果は認められんという報告もちらほら。

ニセ科学、トンデモ案件という情報もあり、かなり気になりますよね。

最近では、アパレル企業などが提携して、花粉が水に変わるスーツや下着なんてのも発売するなんていうニュースが出ています。

一体どういうことなのか、化学式とかよくわからないので、ひとまず何が問題で買うべきなのかどうか、効くのか効かないのかをまとめてみたいと思います。

 

早速行ってみましょう。

目次(コンテンツ)↓↓

  1. どんな製品?
  2. で、結論としては効くのか効かないのか
  3. もし効能がなかったら違法性はないのか?
  4. でも多くの企業が採用していてどうなってるの?
  5. 社長はあの芸能人の旦那さん?
  6. 最後に

どんな製品?


「医師の新しい発想で産まれたハイドロ銀チタンは、タンパク質を分解する新素材です。花粉・ハウスダスト・カビ等のタンパク質や、汗・ニオイ・不衛生タンパク質を分解して水に変える、
DR.C医薬独自のクリーン技術です。」
とホームページには記載があります。

このハイドロ銀チタンという素材を利用して作られたマスクが「花粉を水に変えるマスク」だということです。

ハイドロ銀チタンという素材は、光触媒という物質らしく、光のパワーをつかって物質の性質を変えることができる力があるそうです。
この時点で嘘くせーという気がしてしまうのですが、これは本当で、そういう性質がある物質が世の中にはあるそうです。
これは科学的に証明されているそうです。

で、結論としては効くのか効かないのか

化学とか物理とかよくわからないので、何が問題なのか、効くのか効かないのかが知りたいですよね。

実際どうなんでしょう?

調べたところ、たしかに光触媒としてのパワーはあって、そういうこともできるかもしれない。

ただこの製品がそういうことができるという証拠がない。根拠が薄い。

というところが現状のようです。

時間がある方は、以下のブログをチェックしてみてくださいね。ただ結論としては、「根拠がない」ということで良いようです。

・効能が怪しいとするブログ
山本一郎さんがこちらでまとめていただいていますが、まずこの「花粉を水に変えるマスク」については、さまざまな研究者から「効能が怪しい」という指摘をしているようです。
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamamotoichiro/20180404-00082994/

花粉を水に変えるマスク、その効果は医学論文で明らかに・・・なってないよ!!
https://www.gohongi-beauty.jp/blog/?p=24654

花粉を水に変えるマスクに飛びついてはいけない【追記変更あり】
http://www.cml-office.org/pseudoscience/topics/hats.html

もし効能がなかったら違法性はないのか?

効能がないものをあると言って、販売したら、それはなんか常識的にアウトだし、罰して欲しいですよね。
そうしなければそういう偽物の効能をうたう商品がどんどん出てきてしまって、消費者は何を信じればいいかわからなくなってしまいます。

でもこの花粉を水に変えるマスクは、効能は怪しいとしても、花粉症を治すというような医学的なことを歌っているわけではないです。
そのため、なんと、医薬品の広告表記の規制には引っかからないそうです。

そんなことが許されて良いんでしょうか?
これでは本当に何を信じて商品を選んでいいかわからないですよね。
インフルエンザウィルスが水に変わるマスクとかもセーフってことですよね。

調べたところ、こういう効能が怪しい情報を製品名として出して良いのかというと景品表示法の問題があるそうです。
これは消費者庁が監督している部分らしいです。

たしかにときどきニュースで消費者庁が製品の効能が認められないといって、メーカーを指導したというようなのがニュースになりますよね。
そこで思い出すのが誰もが一回は買ってしまったんじゃないかと思うのですが、

水素水

ですよね。

水素水も、ただの水以外の効能が認められないと消費者庁が指導していましたよね。

水素水「痩せる」根拠なし 消費者庁、3業者に措置命令
https://www.nikkei.com/article/DGKKASDG03HC2_T00C17A3CC1000/
「消費者庁は3日、水素を含むとした清涼飲料水「水素水」やカプセル状の食品を飲むだけで痩せられるような宣伝をしたのは根拠がなく、景品表示法違反(優良誤認)に当たるとして、東京や大阪の3業者にそれぞれ再発防止を求める措置命令を出した。水素水の表示を巡り、消費者庁が同法違反で行政処分するのは初めて。」

もしかすると今回のこの「花粉を水に変えるマスク」も水素水と同様の結末になるんじゃないかと思われますよね。

でも多くの企業が採用していてどうなってるの?

こんな根拠がなさそうなものなのですが、ホームページには多くの企業がこのハイドロ銀チタンを採用、OEM提供をうけて製品を作っているんですよね。

紳士服のはるやまは、スーツやワイシャツ。
福助は靴下に。
ミズノはフェイスガード。
ワコールは下着。

こういった企業は、検証もなく、こういった製品を作ってしまっているんでしょうか?
すごい気になるのですが、山本一郎さんがワコールに問い合わせをおこなったそうです。

「ワコールに問い合わせをしたところ、ハイドロ銀チタンの活用肌着の機能・効用について「あくまで消臭・抗菌作用を謳う製品」であるとしたうえで「一般財団法人日本繊維製品技術センター 神戸試験センターにて、一般社団法人繊維評価技術協議会の定める抗菌性試験のうち、抗菌防臭加工に関わる JIS L 1902による試験を行い、その機能効果を確認したうえで、発売しております」とし、洗濯前後ともに抗菌活性値が基準値クリアしたためとしています。」
出典:https://news.yahoo.co.jp/byline/yamamotoichiro/20180404-00082994/

何言っているかよくわからないのですが(笑)

抗菌防臭の効果しか検証してないってことのようです。。。
しかしワコールの商品説明には「汗・ニオイ・不衛生タンパク質を分解して水に変える、DR.C医薬独自のクリーン技術です」という記載があるので、もうどうなっているんでしょう?

「また、花粉症を水に変える紳士服という謎の商品を提供しているはるやま商事は、質問に対して「DR.C社より頂いた資料にて検証させて頂いております」との回答」
出典:https://news.yahoo.co.jp/byline/yamamotoichiro/20180404-00082994/

はるやまに至っては、DR.Cからもらった資料しかチェックしていないって言っているそうです。
そんなんで花粉症を水に変える紳士服って言っちゃっていいの!?

ツーピース6万9,000円、ツーパンツ7万3,000円

こんなに高いのに、効能怪しいって。。。
ちなみに現在はるやまオンラインでは「洗えるスーツ」が57%オフとかで2万円代で買えますよ。洗えるスーツでしかもパンツ2枚で。
それに引き換え、効能の怪しいスーツがツーパンツで7万3,000円って。

なんでこんなことになっているんですかね。

次のページでは、DR.C社の社長とその奥様の謎にせまります。