原油価格の急落で個人投資家が殺到している原油相場ですが、果たして今後原油価格は上がっていくのでしょうか?

それとも原油価格は低価格で低迷してしまうのでしょうか?

なんといっても今年の頭から5分の1程度まで急落している原油価格ですので、急反発を期待する投資家も多いと思います。

今後の需要予測から原油価格の今後を探ってみたいと思います。

 

早速行ってみましょう。

原油需要の現在

コロナ前の世界の原油需要は、日量で1億バレル以上あったと言われています。

ですが、現在その需要は報道では7000万バレル程度まで下がってしまっていると言われています。

[モスクワ 22日 ロイター] – ロシアのノバク・エネルギー相は22日、世界の石油需要は新型コロナウイルス危機により、最大で需要全体の約3分の1に当たる日量3000万バレル減少していると述べた。また世界的な協調減産が5月1日から実施されるまで不安定な市場が続くとの見解を示した。

ノバク氏は議員とのオンライン会議で「今はおそらく世界の石油需要の減少が最も激しい段階だ。さまざまな推計によると、石油需要の減少は現時点で日量2000万─3000万バレルに達している」と指摘。「(石油需要の減少は)今が最も深刻だが、恒久的なものではない。(新型コロナに関連する)制限措置が解除されれば、石油需要が高まり、石油市場は安定するだろう」と述べた。

米WTI原油先物5月限CLc1が20日に史上初のマイナス圏に陥ったことについては、貯蔵スペースの不足に加え、投機的な動きによるものとの見方を示した。

出典:https://jp.reuters.com/article/global-oil-russia-novak-idJPKCN2242MP

アメリカとロシア、サウジアラビアの3カ国の産出量分がまるっと失われているというような状況なのです。

つまり圧倒的な供給過多な状況といえます。

これは普通の経済理論で考えれば原油価格が下がるのはやむを得なし。
小学生でもわかるような話です。

日本での原油需要

次に、原油が実際にどういう使われ方をしているのかを見てみたいと思います。

どのような需要があるのかを見ることで、今後の原油価格の上昇のきっかけが見えてくるかもしれません。

日本で使われている原油の利用内訳はこんな感じです。


出典:https://oil-info.ieej.or.jp/whats_sekiyu/1-10.html

熱源が40%
動力が40&
原料その他が20%

石油というとガソリン!というイメージが強いですが、実は様々なものに使われていて、なおかつ40%が熱源、つまり火力発電所で使われているわけですね。

世界の他の国々では、原子力発電に頼っている国なども多いので一概には言えませんが、日本の場合では現在のところ、経済活動が自粛されてしまったため、

熱源の需要

動力の需要

原料の需要

のすべてが低下してしまっている状況になります。

コロナ騒動が収まったときの経済対策として、高速道路の無料化が案としてあがっています。

コロナ騒動で疲弊した観光業や地方を活性化させようというアイデアなのですが、高速道路が無料化された場合には一般の方がかなり自動車で移動する量が増えることが想定されます。

また当然輸送にかかる費用も削減されるため、トラックなどを中心とした物流なども盛んになることでしょう。

こういった観光を起爆剤として経済が復興していくと、当然消費活動も増えますので、全体的な産業を押し上げていくことにつながっていくことが期待されるのではないでしょうか?

そう考えると、日本においてはコロナ騒動が収束すると、コロナ前よりも原油需要が上がっていくことが考えられるのではないかと思います。

しかしながら、日本という産業構造は日本だけで経済が回っているわけではなく、グローバルなものやひとの動きが重要になるという点もあります。

コロナ騒動が落ち着いたとしても、しばらくは海外との人の行き来は止まったままになると考えたほうが良さそうです。

そうすると、航空産業に関してはV字の回復とは言えない状況が続く可能性が高そうです。

ただ全体的な原油利用の内訳でいうと、ジェットエンジンはそれほど多くはないので、それほど心配しなくても良いのではないかと思います。

しかしながら、

飛行機が飛ばない、海外に行けない

という状況というのは、非常に目立つ状況でもあり、人々に心理的な「やっぱり原油需要減っているんじゃない?」と思わせてしまう効果はありそうです。

世界の原油消費ランキング

世界的には圧倒的にアメリカが石油の利用が多いですね。


出典:https://www.globalnote.jp/post-3202.html

1位がアメリカで892,842トン。

2位が中国628,029トン。

やはり経済大国のこの2カ国の消費量が多いわけですね。

そして続くのが

3位 インド 236,559
4位 日本 175,541
5位 サウジアラビア 156,144
6位 ロシア 146,289
7位 ブラジル 141,336
8位 韓国 122,285
9位 ドイツ 109,200
10位 カナダ 105,157

現在、中国はロックダウンが解除されて経済活動が回り始めていますが、欧米諸国はまだロックダウン中の国がほとんどですから、まだまだ需要は回復してこなさそうですよね。

インドも日本もサウジアラビアもロシアもブラジルもまだまだロックダウン中です。

こういったところが、経済活動が再開されないことには、原油の需要も回復には遠いのかなということがわかりますね。

逆に、今後こういった国々がコロナを克服していくまたはコロナとともに生きていくという選択肢を持った場合には、原油価格の上昇に弾みがつくと言えるでしょう。

ただし欧州やアメリカの状況は改善していっているように見えます。

それは大きな期待といえます。

ドイツやイタリア、フランスなどは徐々に経済活動を再開していく予定がすでに示されています。

6月初旬には国内での経済活動はほぼ元通りになっているのではないかという予測もあるようです。

アメリカの経済再開への期待

またアメリカはトランプ大統領が経済活動再開のための指針を発表し、現在16州が再開の予定だと報道されています。

アメリカは現在世界で一番コロナの患者、死者数が多い国ですので、そのアメリカが経済活動を再開していくと大きなニュースにもなるのではないでしょうか?

ただアメリカで一番被害のあったNY州については、早期の経済活動再開はかなり慎重になっているそうです。

ニュースではトランプ大統領とNY州知事のクオモ知事が経済活動再開に関して意見をぶつからせているのをよく目にしますよね。

経済活動よりも市民の命を優先するクオモ知事の支持率は急上昇しているそうです。

このクオモ知事がNY州での経済活動再開について指針を発表しています。

世界の経済の中心地であるニューヨークが経済活動を再開されれば大きなインパクトになることは間違いないでしょう。

今後の原油需要はどうなる?

世界の需要動向、中長期の原油需要についてはこちらの資料がよくまとまっている感じです。

みずほ銀行の2019年のレポートです。
https://www.mizuhobank.co.jp/corporate/bizinfo/industry/sangyou/pdf/1063_03.pdf

世界の石油需要は東アジアの自動車需要増を受けて2024年まで右肩上がりにあがっていくという予測です。

エコカーや電気自動車の普及もあるので、その先はわからないようですが。

世界的な原油、石油の需要はなんとなくエコの流れが日本だと大きいので、どんどん減っていっているのかなと思っていましたが、やはりまだまだ発展途上の国が多いことを考えると世界的には需要があるのだなというのがわかりますね。

そしてやっぱり自動車での利用、ガソリン、燃料での利用というのが多いんだなというのがわかりました。

現在、世界各国がロックダウン中なので、車が全然走ってないですものね。

飛行機もぜんぜん飛んでいないので、これも影響あるかなと思って調べてみましたが、飛行機燃料の需要はそれほど大きくはないみたいです。

専門家の予測として、モルガン・スタンレーからは以下のようなコメントがあります。

[ロンドン 29日 ロイター] – 米金融大手モルガン・スタンレーは29日、世界的な原油需要は2021年第4・四半期まで新型コロナウイルス感染拡大前の19年水準に戻らないとの見方を示した。

モルガン・スタンレーの原油調査部門責任者、マーティン・ラッツ氏は「人々の行動様式が構造的に変化する可能性があり、需要の回復は抑制される」と述べた。

来年の原油価格ついては、米原油先物CLc1が1バレル=40ドル近辺、北海ブレント先物LCOc1は45ドル近辺で安定化するとの見方を示した。

出典:https://jp.reuters.com/article/global-oil-demand-idJPKBN22B2SY

19年の水準には戻らないが、価格は40ドルくらいまで上がるという予測ですね。

現状はWTI原油の価格は20ドル以下なので、これからまだ2倍に上昇する余地があるということです。

これはちょっと期待してしまいますよね。

最後に

今回はそもそも原油の世界需要やその内訳、コロナ騒動で需要がどうなってしまったのかについて調べてみました。

日量で1億バレルの需要が7000万バレルまで低下してしまったということ。

アメリカ、中国が最大の消費国だということ。

そして中国はすでに経済活動を再開していて、アメリカもまもなくだということ。

これらの状況から原油価格のこれ以上の低下というのはかなりリスクは低そうだなという気がしてきました。

というのも、実は5月から世界中が強調して原油生産の減産を開始することになっているからです。

こちらについてはまたまとめてみたいと思います。

 

最後までご覧いただき本当にありがとうございました。

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