ゆるスポーツというジャンルをご存知ですか?
あさイチやスッキリ、シューイチなど情報番組でも最近よく取り上げられているのでご存知の方も多いかもしれませんね。
スポーツというと、すごいハードで、人生かけてまで勝ち負けに拘って日々努力を重ねるものというイメージがありますが、そういったガッチガチのスポーツをもっと誰でも参加できるものにしようと考えられたのがゆるスポーツというジャンルです。
年齢や性別といった一般的な垣根や障害、ハンデキャップというようなものもとっぱらって誰もが楽しめるスポーツ、それがゆるスポーツです。
そのゆるスポーツを生み出しているのが「世界ゆるスポーツ協会」なのですが、その代表理事の澤田智洋さんについて調べてみました。
なぜ澤田智洋さんがそのようなスポーツを生み出したのか、どんなスポーツがあるのか?
それはどこでできるのか?
早速行ってみましょう。
Contents(目次)
澤田智洋さんの経歴・プロフィール
まずは簡単な経歴・プロフィールのご紹介です。
「ダイバーシティ&インクルージョン」というのは、多様なフルーツを同じ色にする“ミックスジュース”型じゃなく、フルーツや白玉がそのままの形で互いに引き立たせ合う“フルーツポンチ”型を目指すもの。https://t.co/HG6fID1e7z
— 澤田智洋|『マイノリティデザイン』 (@sawadayuru) June 23, 2021
生年月日: 1981年生まれ
勤務先:電通
その他:世界ゆるスポーツ協会理事、一般社団法人 障害攻略課理事
澤田智洋さんは弟がいるそうですが、弟は運動神経がよく、活発だったそうですが、澤田智洋さんは運動が苦手。
15歳のころにアメリカに引っ越したときに、学校でバスケットボールなどアメリカならではのスポーツをやらされたそうなのですが、体格の良いアメリカ人と一緒にスポーツをやることでまたまたスポーツに対して大きなコンプレックスを抱くようになったそうです。
その後、17歳で帰国。
大学は慶應義塾大学に進学します。
かなりの秀才ですね。
そしてその後22歳で大手広告代理店である電通に入社。
花形のCMプランナーとして活躍をされます。
電通というと最近ではブラック企業というレッテルが貼られてしまって、あまり働きたくない会社だなぁという印象をお持ちの方も多いかもですが、澤田智洋さんが入社されたころはおそらくまだまだ学生に大人気の会社だったと思います。
しかもCMプランナーという職種。
どんなCMに携わってきたのかと調べてみたのですが、ちょっと情報見つからなかったです。
ただ誰もが知っている大手企業のCMを手掛けたりしていたそうです。
澤田智洋さんがゆるスポーツを始めたきっかけ
そんなCMプランナーとしてバリバリ働いていた澤田智洋さんがなぜゆるスポーツを開発するようになったのでしょうか?
そもそも運動は苦手だし、スポーツ嫌いな澤田智洋さん。
電通に入社してある日のこと、週末のサッカーのメンバーが足りないと先輩から頼まれてしょうがなく、サッカーをやるはめになってしまったそうです。
そして、その試合でもほとんど活躍することなく終わろうとしていたのですが、試合終了直後にたまたま蹴ったボールがゴール!!
やったーと喜ぶ澤田智洋さん。
ですが周りの反応はなぜか大笑い。
運動下手な人がたまたまゴールを決めたことが運動が得意な人たちからは滑稽にうつったようです。
そしてまた心に大きな傷をもってしまった澤田智洋さん。
ですが、ある日気がついたんです。
スポーツが苦手なのではなく、スポーツのルールに問題があるんじゃないか!!と。
たとえばサッカー。
なぜ足だけでボールを触るのか?そのルールのせいで足技が得意じゃない人はサッカーが苦手となってしまう。
そのルールを変えて仕舞えば、誰でも平等に参加できるスポーツになるのではないか?
そういった発想から生まれたのが「世界ゆるスポーツ協会」です。
この世界ゆるスポーツ協会が発足したのが2015年になります。
澤田智洋さんのお子さんの話
この世界ゆるスポーツ協会を立ち上げるきっかけですが、実はもともと澤田智洋さんは福祉の仕事に多く関わっていました。
なぜ福祉関連の仕事をされていたのかというと、澤田智洋さんのお子さんが視覚障害があり、それをきっかけに福祉関連の仕事をされるようになったそうです。
でも初めはかなり悩まれたそうです。
視覚障害を持って生きること、どうやって育てていけばわからないといろいろな人に相談されたそうです。
その数なんと200人以上。
ですが、たくさんの人のお話を聞いて多くの気づきがあったそうです。
たとえば障害がきっかけで生まれたたくさんの発明があること。
ライターは戦争で片腕をなくした人でも簡単に火をつけられるようにと発明されたんだとか。
ハンデキャップがあるからこそ、新しいものや価値観がうまれ、社会がよくなっていくということですね。
ゆるスポーツは100競技以上
これまでに澤田さんたち世界ゆるスポーツ協会が考案したスポーツはなんと110競技にも及ぶそうです。
これまで「世界ゆるスポーツ協会が開発したスポーツは90競技以上」と各所にお伝えしてきたのですが、細かくカウントしたら「110競技」ありました!111競技目はどんなスポーツをつくろうかな。 pic.twitter.com/MnVD4AyIcz
— 澤田智洋|『マイノリティデザイン』 (@sawadayuru) June 29, 2021
さきほどサッカーの話を例えにだしましたが、ゆるスポーツ協会が考案したサッカーがではどんなルールになったのかご紹介します。
まずスポーツの名前が
500歩サッカー
なんとこのサッカーですが、試合中は500歩しか歩いちゃいけないというルールがあります。
500歩サッカーデバイスという特殊な歩数計をつけてプレイし、500歩を使い切ったら退場。
ただし3秒以上止まっていると1秒につき1歩ずつ回復していく。
というものです。
つまりサッカーが上手で走るのが得意だと、すぐに500歩使い切ってしまうので、ここぞというときにしか動けないんです。
体力やテクニックより戦略がより求められるスポーツ、それが500歩サッカーです。
ゆるスポーツをやってみたい
どうでしょう?
ちょっと興味を持たれた方も多いのではないでしょうか?
ゆるスポーツにちょっとチャレンジしてみたいし、どんなゆるスポーツがあるのか知りたいですよね。
そんな方はぜひこちらのゆるスポーツ協会のHPを覗いてみてください。
出典:https://yurusports.com/
こちらのサイトでは、イベント情報なども発信されています。
出典:https://yurusports.com/event
ただイベントといっても、世界ゆるスポーツ協会が主催するというものではなくあくまで協会は準備のお手伝いをするという立場のようです。
興味をもった団体(学校や企業など)が世界ゆるスポーツ協会に連絡し、お手伝いをしてもらい、実行にうつすというのが基本的な流れのようですね。
出典:https://yurusports.com/event
いろいろと実施可能なスポーツが紹介されていますが、面白そうだなと思ったのがこちら。
ブラックホール卓球です。
出典:https://yurusports.com/sports/blackholepingpong
見ての通り中央に大きな穴の空いたラケットを使っておこなう卓球です。
経験者の人ほど、穴にボールがはいってしまい、空振りが続出するらしいです。
ルールはこちら。
ブラックホールの大きさはS、M、L、LLの4種類。
ボールはラージボールを推奨。ダブルスがおススメです。11点先取で勝利。<ダブルス・ルール>
1:チーム毎にラケットを選択しましょう。
その際、ラケットのホールサイズ「S」と「LL」のセット、
もしくは「M」と「L」のセットのどちらかを選んでください。
ペアのどちらかは大きなホール、どちらかは小さいホールのラケットを使うことになります。
2:チームでジャンケンをしてください。サービスかレシーブを選んで試合開始!
3:2点ごとにサービスを交代です。
4:6点になったところで、コートチェンジならぬ「ホールチェンジ」! 各チームのラケットセットを交換します。また戦略を練り直しましょう。
5:10対10(デュース)になった際は、2点連続でポイントをとったチームの勝利。<シングルス・ルール> 点を重ねるごとにブラックホールが大きくなります。
1:最初に各プレイヤー、ホールサイズSのラケットを持ってください。
2:ジャンケンでサービス、レシーブを決めて試合開始!
3:3点をとると、一つホールサイズが大きいホールサイズMでプレイ。
4:6点とるとホールサイズLでプレイ。9点でホールサイズLLに。
5:10対10(デュース)になった際は、2点連続でポイントをとったプレイヤーの勝利。出典:https://yurusports.com/sports/blackholepingpong
どうでしょう。
すごい考えられていますよね。
点をとるごとに、ラケットの穴が大きくなるとか、もう笑うしかないですよね。
こちらもおすすめ、その名も
はんぎょボール
なんてシュールな競技説明動画。 pic.twitter.com/4i38S16DO2
— 澤田智洋|『マイノリティデザイン』 (@sawadayuru) August 18, 2020
ブリで有名な富山県氷見市で生まれたって本当ですかwww
最後に
今回、澤田智洋さんの経歴や澤田さんたちが考案されたゆるスポーツについて調べてみました。
調べれば調べるほど、いままで私たちが普通に接していたスポーツってなんのためにあるんだろうという考えにいたりました。
たしかに今のスポーツのルールってとても厳しいというか経験や素質がないと上達したり、勝利できないようなものばかり。
誰のためのスポーツなのか、なんのためのスポーツなのか、そういったことを考えたときに、誰でも気軽に楽しめて、そして平等に勝つチャンスがある、そんなスポーツがあっても確かにいいかもと思いました。
そして世界ゆるスポーツ協会が考案されているスポーツがとても面白い。
単純に優しくしただけではゲームとして平凡なものになってしまうでしょうから、かなり知恵を絞って、楽しく、そして簡単すぎないように工夫されているものが多いなと思いました。
澤田さんですが自身の活動などを通じて、書籍も出版されていて話題になっています。
マイノリティデザインー弱さを生かせる社会をつくろう
澤田さんの経歴や福祉関係の仕事に携わるようになった経緯やまたユナイテイッドアローズと障害者のための洋服を作るといったエピソードなどが書かれていて、2021年3月発売から重版されてベストセラーになっています。
これからも澤田智洋さんの活動や世界ゆるスポーツ協会の活動を応援したいと思います!
最後までご覧いただき本当にありがとうございました。
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