小説家の西加奈子さんが6月30日にNHKの「猫にまた旅」に出演されます。
西加奈子さんは小説家なら誰もが憧れる「直木賞」を受賞したことや自身の作品が映画化されたこともある、人気の小説家です。
そして、テヘラン生まれ、大阪育ちで、法学部を卒業し、雑誌ライターを経験して小説家デビューを果たしたことや、プロレスが大好きなコテコテの関西人ということで、人生に関するエピソードも豊富で書かれる小説が抜群に面白いと大評判です。
お笑いコンビのピースの又吉さんが、『お笑い芸人である自分を不安にさせるほどのお笑いセンスがある』と大絶賛したこともあるほどの笑いの才能もあるという西加奈子さん。
そんな西加奈子さんの魅力に迫ってみたいと思います。
早速行ってみましょう。
目次(コンテンツ)↓↓
- 西加奈子さんのプロフィール
- 小説家へのデビューのきっかけ
- 西加奈子さんは椎名林檎と親友?
- 西加奈子さんは結婚している?
- 西加奈子さんのおすすめ本
- 最後に
Contents(目次)
西加奈子さんのプロフィール
生年月日 1977年5月7日(41歳)
出生地 テヘラン生まれ、エジプトのカイロ、大阪府育ち
職業 小説家・エッセイスト
最終学歴 関西大学法学部
西加奈子さんはイランで生まれます。
メーカーに勤める父親の仕事の関係からイランのテヘランで生まれますが、すぐに今度はエジプトのカイロに転勤となります。
小学5年生まではカイロで過ごしたそうです。
カイロでは日本人学校に通っていたということです。
カイロの日本人学校の思い出をラジオや雑誌などで語っていますね。
凧揚げをピラミッドでやったり、駅伝をピラミッドでやったりと、日本文化を日本では考えられないようなシチュエーションで学んでいたそうです。
2015年に直木賞を受賞することになる「サラバ!」では主人公がテヘランで生まれ、カイロで育つという西加奈子さんと同じ境遇だったりします。これは西加奈子さんは自分ではないといいますが、おそらく自身の経験がそこには反映されているんだと思いますので、詳しくは「サラバ!」を読んでみると当時のことがわかるんだろうなと思います。
その後、父親が大阪に転勤となり、その後は大阪で育つことになります。
実は父親はその後ドバイに転勤しますが、家族はついていかなかったようですね。お父さん単身赴任。。。
学校は大阪府立泉陽高等学校を卒業し、その後、関西大学法学部に進学、卒業をされます。
学生時代はどんな学生だったのかという質問に反抗期もなく普通の学生をしていて、それがコンプレックスと語っています。
どういうことかというと、有名な小説家とかは学生時代に学校がつまらなくて文化祭にも行かなかったとか、学校で反抗して先生と戦っていたとかそういう格好の良いエピソードがあるのに、自分はまったくそういったことがなく、普通に疑問も持たず学校に通っていたというのが恥ずかしいというのです。
なんかその気持ちはわかるような気がしますね(笑)。
でもきっとご両親の教育がしっかりしていて、幼少期から良い子に育てられていたんだと思います。
そういう子供って反抗期がなかったり、勉強すること、進学することに疑問を持たずに親や先生の言うことをよく聞く優等生タイプですよね。
西加奈子さんが直木賞を受賞されたときのスピーチでも、ご両親への感謝を伝えていますが、ご両親に小さい頃から愛されて、信頼されて、大きな愛で見守られながら大きくなったんだなぁということが伝わってきました。
父は、私が小さな頃からずっとこう言ってくれていた。
「お前は自分から産んでくれと言ったわけではない。お父さんとお母さんが勝手に産んだんだから、自由に、好きに生きなさい。ただし、人に迷惑をかけてはいけない。そして、自分のやったことに責任を持ちなさい」
父は本当に、その言葉通りに生きさせてくれた。
出典:https://www.sankei.com/life/news/150128/lif1501280017-n1.html
また西加奈子さんが若い時に髪の毛を染めたり、ドレッドヘアにしたり、かなり派手な格好で夜遊びをしていたそうですが、そのときもご両親は特にそれを咎めることもなかったそうです。
「ハイティーンのときは髪の毛を染めたりドレッドにしたりして、クラブで遊んで朝帰りとかしてたんです。あとから知人に母が、“加奈ちゃん、いっとき心配したけどよく我慢したね” と言われ、“え? なにが?” と聞き返したそうです。人の悪意とか、悪く言われていることとか気が付かないんですね。私のことも、“あんたはかわいないけど、華がある!” ってずっと言ってましたから(笑)。なにかしら、褒めてくれていました」
最近西さんは、娘が髪を染めてドレッドにして朝帰りしていた頃、なぜ他の人のように心配をしなかったのか? と母に聞いたそうだ。母の答えは明解だった。「加奈子の中身が変わらなかったから」
出典:https://frau.tokyo/_ct/17149480
見た目で人を判断せず、その人の本質をみる目を持つということでしょうか?
素晴らしい母親ですよね。
こうしなきゃだめ、あれは良い、これは駄目というようなお仕着せの教育ではなく、褒めて伸ばす、親が決めるのではなく自分で自分の生き方を探させ、それを暖かく見守る、そういう育て方ができるご両親だったのだなと思いますね。
そんなご両親に育てられたことが、西加奈子さんの小説家での成功を後押ししてくれているのではないかと思います。
小説家へのデビューのきっかけ
小説家としてのデビューは2004年の「あおい」になります。
当時西加奈子さんは27歳。
大学卒業後は、アルバイトを転々としていたそうです。
スナックで働いたり、テレアポの仕事をしたこともあるそうです。
そして25歳のころに作家になりたいと思い、東京に進出します。
といっても、その時点で仕事が決まっているわけでもなく、親には東京で仕事があると嘘をついて上京したそうです。
でもアルバイトも決まらず、毎日何かが壊れるようなボロボロのアパートで毎日泣きながら生活していたそうです。
そして大阪で書き上げていた小説「あおい」が目に止まり、デビューが決まったそうです。
この「あおい」を目に止めてくれた編集者は実はあの「世界の中心で、愛をさけぶ」の編集者の方だそうです。
すごい人に見つけてもらいましたよね。
でもこの編集者とのエピソードは非常に面白いです。
編集者の人が西加奈子さんにあっていきなり
「大丈夫ですよ、詐欺じゃないですから。」
と切り出したそうです。
その一言で西加奈子さんは逆にこれ怪しい〜と思ったそうです。
しかももらった名刺が非常にシンプルでなんかそこらへんで作ってきたようなものだったそうです。
編集者の名前が「石川和男」という方で、これまたなんか昭和っぽい名前で怪しい。。。
と思っているとこの石川さんが開口一発。
「これは本にしましょう」
って言ったそうです。
普通ならもっと感想というかダメ出しがあるだろうと思っていたところで突然本にしましょうと言われたので西加奈子さんはますます不安になってしまったそうです。
そして家に返って、母親にその話をしたところ
「あんたお金渡してないだろうな!」
と母親にまで怪しまれる始末。
自費出版詐欺みたいな感じが確かにしますよねー。当時のメモを西加奈子さんの母親は大事にしまってあって、相当怪しいとおもったのか石川和男というメモの周りの何十にもぐるぐると線で丸がしてあるそうですよ。
その後は多くの小説を出版しています。
2006年の「きいろいゾウ」は、2013年に映画化されています。
主演は宮崎あおいさんと向井理さんです。
そして2015年に「サラバ!」で直木賞を受賞し、名実ともに人気作家の仲間入りを果たします。
このサラバ!の編集者は実はデビュー作あおいの編集者石川和男さんでもあります。
詐欺かと疑われたデビューから10年、直木賞まで受賞することになるとは石川和男さんも感動ですよね。
西加奈子さんは椎名林檎と親友?
多くの女優、俳優から支持される西加奈子さんですが、今回NHKの番組では椎名林檎さんと一緒にロシアを旅行されます。
椎名林檎さんとはプライベートでも大親友なんだそうです。
きっかけは2014年の番組での対談のようです。
2014年11月29日に放送された「SWITCHインタビュー 達人達(たち)」に出演することが決まった椎名林檎さんが対談相手に選んだのが西加奈子さん。
その時椎名林檎さんはこう語っています。
「どうしても一生に一度はお目にかかりたい。人物の奥深い、本人すら自覚しづらい吐露をどういう状態でお書きになっているのかって」
西加奈子さんももともと椎名林檎さんのファンでライブに行ったこともあり、その対談を快く受けたそうです。
小説家と音楽家とお互い表現をする者同士、リスペクトする存在でもあり、共通の悩みや喜びを持つことでお互いの距離がぐぐっと近づいていったのでしょうね。
動画があったので、ご紹介します。
二人の目がなんかもう恋人を見るような熱い目になっていて、なんか大丈夫なのか、と変な想像をしてしまいます。