倫理委員会が動いた

このような数々の批判を浴びたからでしょうか?
3/6に日本レスリング協会の倫理委員会がこの問題の関係者からのヒアリングに関して、どのようにすすめていくか方針が発表されました。

その内容は以下の通りです。
・ヒアリングは第三者の弁護士が実施
・関係者全員(栄和人、田南部力、伊調馨、警視庁の担当者)が対象
・ヒアリング結果を倫理委員会がまとめる
・まとめた結果を日本レスリング協会に報告

第三者がヒアリングをするということに決定しました。
これは非常に良かったなと思います。第三者が実施することで関係者も遠慮せずに本当のことを言えるのではないかという気がします。

ただヒアリング結果を倫理委員会が「まとめる」という点が気になります。
ヒアリング結果を握りつぶすとまではいかなくても、言葉のニュアンスや強さを変えることができるので、報告がまったく別のものになってしまう可能性はあるかもしれません。
できればヒアリング内容そのものを公開してほしいですよね。

 

須藤元気さんの指摘

今朝のスッキリに拓殖大学レスリング部の監督をされている元格闘家の須藤元気さんが出られていました。
須藤さんは、よくありがちな話として
「指導者のおかげなのか、選手の実力なのかという議論」というのは常にあって、選手ばかりがフィーチャーされてしまうと指導者がそれを妬むという構図は少なくとも何処の世界でもある。
頑張っているのは選手なのに、「俺のおかげ」と勘違いしてしまう指導者も多いと言っていました。

またいま日本のレスリング業界がこの問題であたふたしているのは、国外のライバルたちを利するだけなので、まったく意味がない。海外の選手たちは喜んでいるだろう。という指摘をされていました。
そういう話を聞くと、この問題は本当に早く決着してほしいですよね。
せっかく海外に比べ圧倒的に強い選手が多い競技ですし、次回は東京でのオリンピックですから、日本の選手が活躍するところを是非見たいです。

また今回の問題について、須藤さんは「やはりレスリング業界内部での権力闘争」だろうと指摘をされていました。
そういった権力闘争に選手たちが巻き込まれるのは本当に可愛そうですよね。
誰のための協会なのか?選手たちのための協会ではないのか?
協会の存在の意義も問われているのではないかと思います。

 

ついに国が動く事態に発展

14日に遂に内閣府の聞き取り調査が実施されました。
このことに関して、伊調馨さんが所属会社のALSOKを通してコメントを発表しています。

「この度の私に関する報道に対し、皆さまにご心配をおかけしておりますが、温かいお言葉を多数いただきまして、ありがとうございます。

まずは、昨日、内閣府から調査の要請がありましたので、自分の認識している事実をご説明いたしました。また、日本レスリング協会の第三者委員による調査も、ご要請いただきましたら応えていく所存です。その上で、各調査機関の判断を待ちたいと考えております」

前回のコメントでもそうでしたが、パワハラ問題について良いとか悪いとかあったとかなかったというようなことは一切コメントにはなく、淡々とした感じですよね。
否定をせず聞き取り調査を受ける、レスリング協会の第三者委員の調査も受けると言っているので、やましいところはないので、出るとこでようじゃないかというスタンスなのではないかなと思います。

しかし内閣府の聞き取り調査は公表される予定はあるのでしょうか?

ここまで大騒ぎになったのですから、しっかりと膿をだしきるためにも、すべてを明らかにすべきですよね。
そのためにも全文をそのまま公表してほしいと思います。

次のページでは、「やっぱりセクハラもあったのか?」に迫ります。